大地とともに生きる喜び
北海道美幌町の有機栽培農家
うれしぱ農園
うれしぱ農園は美幌町の山間にある小さな農園です。
新規就農で東京から当地に入り、3年間の農業研修後、2004年に農園として本格的にスタートしました。これまで農園がたくさんの方々に支えられ育てられてきたことに感謝するとともに、この農園の野菜がみなさんの心と身体をしっかりと支え育むことが得きることを願い、母なる大地に育まれ共に生きていくことの喜びをこめて、今年から「うれしぱ農園」と名称を改めました。
(「うれしぱ」=アイヌ語で、「互いに育て合う」の意味)
周囲に畑作3品とよばれるジャガイモ・麦・ビートの広大な畑が広がる中、傾斜のある変形地で畑作には立地条件がよくないこの畑では、牛用の飼料作物であるデントコーンがつくられていたために、土のバランスはかなり偏ったものになっていました。
野菜ができる土に育てていくために、まず、緑肥を栽培するところからスタートしました。
この地にはじめて足を踏み入れた開拓者の廃屋があります。当時の家人が植えたカラマツは今は立派な枝ぶりをみせ、高いところから、時とともに移り変わる畑の姿を見守っています。
家と畑の間には藻琴山を水源とする小さな川が流れ、山女や岩魚の姿が見られます。
キツツキやカッコウやヒバリ、いろいろな鳥たちが1日中賑やかにさえずる中で、ゆっくりと野菜達が育っていきます。
農園を形作る植物や動物などたくさんの命たちとの絆を、切れてしまったものは結び治し、必要なものは新しくつなぎ、育まれてきたものはより深まるように、調和のウチに整えていくこと
それが自分達農業者「Earth Keeper(アースキーパー)=大地の担い手」の役目だと考えています。
当地オホーツクは、国内でも有数の日照時間の長さを誇り、「オホーツクブルー」といわれる澄み切った青空から降り注ぐ太陽の光と寒暖の差が、おいしくて生命力の高い野菜を育んでくれます。大地の担い手「Earth Keeper」として、ディーバとともにこの豊かな自然をたいせつに育み、自然界からいただく野菜を多くのかたとわかちあうことが私たちの喜びであり、願いです。